海外から購入した、割れたアンティークドールのヘッド。
HertwigやLimbachなど、昔のドイツのドール工場跡から掘り出されたものです。
顔だけでも十分かわいい。
でも見ているうちに、どうしても思ってしまいました。
「この子たちに、もう一度からだを作って、ちょこんと座れるようにしたら、また誰かに飾ってもらえるんじゃないかな」
とはいえ、私はドール職人でもなければ、人形作りを習ったこともありません。
さて、どうする。
ここから私の試行錯誤が始まりました。
はじめの一歩は、色のついたヘッドから
最初に作ったのは、もともと色が塗ってあるヘッドでした。
そこに布で作ったボディをつけて、ドキドキしながらメルカリに出品。
すると、ありがたいことにすぐに売れました。
うれしくなって少しずつ作っているうちに、色のついたヘッドはほとんどなくなり、手元には無塗装のヘッドが残りました。

実は最初、この無塗装のヘッドに自分で色を塗る勇気がありませんでした。
だって100年近く前のアンティーク。
失敗したら、私がアンティークを汚してしまうような気がして。
でも……
やっぱり色があるほうがかわいい。
そこでまた、ひとつアイデアが降ってきました。
思い切って、自分で色をつけてみよう。
こうして、少しずつ今の形になっていきました。
ボディと手足も作ってみる
今は、だいたいこんな流れで作っています。
- おゆまるでヘッドとボディの接合部分を作る
- 100円ショップの合皮布でボディを作る
- アンティークの手足などから型を取る
- オーブン粘土で手足を作る
最初は手足も布で作っていました。
でも、小さい手足を布で作るのはとても時間がかかる。
それに、せっかくビスクのアンティークヘッドを使うなら、手足ももう少し陶器に近い雰囲気にしたい。
そこで、オーブン粘土を使ってみることにしました。
手足の型取りは、いろいろ試しました
アンティークの手足から型を取るための材料も、いくつか試しました。
その中で、私が一番使いやすかったのがブルーミックスです。
実際に使っているものはこちら。
※型取りするものによって使い勝手は変わると思いますが、私は小さなドールの手足を作るのに使っています。
そして、ここで次の問題がひとつ。
このためにオーブンを買う……?
オーブン粘土を使うには、当然ながら焼くためのオーブンが必要です。
実は以前、家にある家庭用オーブンで作ったことがありました。
すると夫からクレームが(笑)。
まあ、そりゃそうですよね。
食べ物を焼くオーブンで粘土も焼くのは、やっぱり気になります。
というわけで、制作専用のオーブンが必要になりました。
でも、
「このためにオーブン買う……?」
かなり悩みました(笑)。
この先どれだけ作るかも分からない。
本当に必要なのか。
でも結局、
「作りたい」が勝ちました。
買いました、オーブン。
実際に私が購入したのはこちらです。
あのときはかなり悩んだけれど、今では買ってよかったと思っています。
そして、こんな子達ができました

こちらは一番小さなタイプの子。

完璧なドールを作りたいわけではなくて、
100年近く前に作られ、割れたまま残っていた小さなお顔を、もう一度「ドール」として飾れる姿にしたかったんです。
ちなみにボディの布も、いろいろ試しました。
そして最終的に一番使いやすかったのが、なんと100円ショップの合皮布。
薄くて、小さなボディが作りやすいんです。
高級な材料じゃなくて100円ショップ(笑)。
でも、これが私には一番使いやすかったです。
また誰かに、かわいがってもらえたら


こんな子たちを、私はメルカリで3,000円〜4,000円くらいから販売しています。
最近ではリピートして購入してくださる方もいて、それが本当にうれしくて。
うれしくなると、またおまけをつけてしまう。
そして気づけば、ほぼ利益なし(笑)。
でも、それでもいいかなと思っています。
ドイツの土の中で100年近く眠っていたドールちゃんたちが、遠く離れた日本にやってきて、もう一度ドールの姿になって。
そして、どなたかのお宅で「かわいい」と思ってもらえる。
私、それが一番しあわせだなって心から思います。
まだアンティークヘッドはたくさんあります。
これからも時間を見つけながら、少しずつ作っていきたいと思います。
私は人形作りを習ったこともない、まったくの素人です。
そんな私が試行錯誤しながら作ったドールを、「かわいい」と思ってお迎えしてくださる方がいること。
しかも、もう一度購入してくださる方までいること。
本当に、感謝しかありません。
100年近く前にドイツで作られ、割れて土の中に眠っていた小さなお顔が、日本でまた誰かにかわいがってもらえる。
それを想像すると、やっぱり私はしあわせです。
お迎えしてくださった皆さま、本当にありがとうございます。
さて、次はどの子を作ろうかな。